シェルター社のKES構法でアンカー設置
今回の江戸川区の住宅は、間口が狭い3階建ての住宅であるために、木構造設計が簡単ではありませんでした。そこで、採用されたのがシェルター社のKES構法です。KES構法は、木造建築の金物接合の工法です。柱と梁の接合部を金物で固めるために大規模・中高層の木造建築で採用されることが多いようなのですが、今回は弊社で施工させていただいている江戸川区の住宅に採用されました。設計は、下田設計さんです。
特徴的なのは、まずアンカーが普通の木造軸組み工法とは異なります。土台の上に柱が乗るのではなく、基礎の上に柱が直接乗る柱勝ちタイプだからです。
通常の木造軸組み工法の場合には、引き抜き力のかかる柱脚部には、ホールダウン金物を基礎工事の時に事前に埋め込みますが、KES構法の場合には、このように柱脚部に4本(場所によっては2本)のアンカーを埋め込みそこに柱脚金物を固定します。この金物の位置によって、柱の位置が決まってしまいますので、アンカーの位置は非常に重要になります。求められる精度は、1.5mm以内という精度要求でした。
そこで先に、このような治具を作ることにしました。少なくともこの治具によって4本のアンカーの位置関係は決まりますので、あとはこの治具を定位置に固定してコンクリートを打つことにしました。
コンクリートを打設してから、しばらく基礎コンクリートの強度が出るまで養生しまして
基礎の型枠を脱型して、治具を外してアンカーの位置を確認します。
これらのアンカーに柱脚金物を固定し、いよいよ建て方の開始です。